第48回相続コラム 深刻化する所有者不明の土地問題。相続登記の義務化?

相続コラム

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第48回相続コラム 深刻化する所有者不明の土地問題。相続登記の義務化?

第48回相続コラム 深刻化する所有者不明の土地問題。相続登記の義務化?

所有者不明の土地が増加し続け社会問題化している中で、相続登記を義務化する動きが出ています。今回のコラムでは、「相続登記の義務化」について解説します。

相続登記の義務化についての報道

先日、日本経済新聞の記事で「土地相続登記を義務化へ 罰則検討、手続きは簡素に」と報じられて話題になりました。NHKのニュースでも「所有者不明土地10年経過すれば相続分に応じ分割可能に」と報じられました。いずれも法務省の法制審議会民法・不動産登記法部会で、現在議論が進んでいる法改正等が記事になったものです。

社会問題化する所有者不明の土地の増加

このような議論やニュースの背景として、全国で増え続ける所有者不明の土地の問題が日本の喫緊の課題となっているという事情があります。
現在、不動産登記簿などにより調査してもなお所有者が判明しない、または判明しても所有者に連絡がつかない私有地は、全国で20%、約410万ヘクタールもの面積に及ぶとも言われています。これは九州全土の面積約367万ヘクタールを大きく上回る面積です。

社会問題と言われるほどの状況になってしまった原因は、土地の相続人が所有権の変更について登記簿に記載する義務がないこと、相続登記が場合によっては非常に煩雑な手続になったり、費用が高額になったりする場合があること、などにあると言われています。

相続登記をしないと、なぜ所有者不明の土地が増えてしまうのかについては、当相談所のコラム「第24回相続コラム どんどん増える!?意外とこわい数次相続とは?」をご覧頂くとわかりやすいかと思います。

今後このまま登記制度に何も変化がなければ、人口減少や少子化・高齢化により所有者不明土地はさらに増えていくでしょう。いずれ経済損失は年間約3100億円にも及ぶとの試算もあります。

相続登記の今後

政府の所有者不明土地等対策の推進に関する基本方針では「2020年までに必要な制度改正を実現する。」とされています。近いうちに法制度の改正が見込まれる状況ではありますが、いずれにせよ相続登記は早く完了しておくに越したことはありません。手続が簡素化されるといっても、現在の議論を見る限り、相続の基本的な仕組みが大きく変わることはなさそうです。仮に相続にかかる登録免許税の優遇措置がされることがあったとしても、過去の相続に遡って優遇される可能性も極めて低いと考えられます。

当相談所でも、相続登記の相談や申請のご依頼をお引き受けしています。ご親族の死亡から長期間経過してしまったようなご相続の件であっても、お気軽にご相談ください。