相続コラム

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第22回相続コラム 相続分が変わる!?寄与分とは?

第22回相続コラム 相続分が変わる!?寄与分とは?

前回、「特別受益」について解説しました。これは遺産分割の際に相続人間で不公平が生じないように調整するための制度でした。今回解説する「寄与分」も遺産分割の際の相続人間の不公平が生じないようにするための制度です。

寄与分とは

故人の生前に何かと尽くしてきた相続人と何もしなかった相続人とが同じ相続分となった場合、多くの方は納得がいかないのではないでしょうか?そのような故人への貢献を正当に評価し、相続財産を公平に分けるための制度が寄与分という制度です。

寄与分とは、ある相続人が被相続人に対して、労務の提供や財産上の給付、療養介護その他の方法により被相続人の財産の維持又は増加について特別の寄与をした場合において、他の相続人との間に不公平が生じないように、被相続人の財産を他の相続人より多く相続することができるように設けられた制度です。

寄与分の具体例

被相続人父A
相続財産 現金3500万円

相続人
妻B
長男C
長女D

上記の家族構成で相続が発生した場合で具体的に考えます。

長女Dは父が存命中に父の借金500万円を肩代わりした事実がありました。
これを寄与分とし、法定相続分に従って遺産分割をします。

3500万円-500万円=3000万円
まず寄与分を総財産から引いた額を出します。

妻Bが相続する財産:3000万円×1/2=1500万円
長男Cが相続する財産:3000万円×1/4=750万円
長女Dが相続する財産:3000万円×1/4+500万円=1250万円

上記のように、法定相続分に従い計算し、マイナスした500万円は寄与をした長女Dの計算をするときに改めてプラスします。

特別寄与料の新設

寄与分を主張できるのは被相続人の相続人に限定されていますが、2019年7月1日から施行される改正相続法では、療養看護等で被相続人に寄与した相続人以外の親族が主張できる特別寄与料の制度が新設されます。

特別の寄与をした相続人以外の親族は、相続の開始及び相続人を知ったときから半年以内、相続開始の時から1年以内に、寄与に応じた額の金銭の支払いを相続人に対して請求することができます。

この法改正のポイントは、故人である被相続人の介護をしてきた長男の嫁などが特別の寄与を主張できるところにあります。長男の嫁など、故人の相続人ではないものが実際には様々な貢献をする場合が現実社会では多かったものの、いくら献身的な介護等をしても相続人ではないので何も相続財産を取得できなかったのです。