相続コラム

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第14回相続コラム 相続権を失なわせる廃除とは?

第14回相続コラム 相続権を失なわせる廃除とは?

本来相続人になる予定のはずが、例外的に相続権を失ってしまう場合として相続欠格と廃除があります。前回「相続欠格」について解説しましたので、今回は廃除について解説したいと思います。

廃除とは?

血を分けた子供であっても、自分への虐待や侮辱行為があって相続財産を譲りたくない場合もあるでしょう。そのような場合、相続人になるであろう人から相続権を剥奪するために、家庭裁判所に請求して虐待などした相続人の地位を奪うことを“廃除”いいます。

廃除と相続欠格の違い

廃除された人も相続欠格事由のある人も、どちらも相続権を失うという点では共通しています。
両者は似ていますが、次の点で異なります。

1.廃除は家庭裁判所に請求し認められることにより成立します。一方で欠格事由については法律の定めに該当した場合当然に相続人になることができません。

つまり、廃除するには家庭裁判所等で手続きをする必要がありますが、相続欠格は不要です。

2.廃除は被相続人がいつでも廃除の取り消しを家庭裁判所へ請求できます。一方で欠格事由は当然に発生するものですので取り消しができません。

廃除は、被相続人が、財産を相続されたくない人の相続権を自分の意思で剥奪するものですので、それを取り消すということが可能です。相続欠格は法律によって相続権を失うものなので、誰かが取り消すということはできません。

3.廃除が認定されると廃除された方の戸籍に廃除の旨が記載されます。一方で欠格事由の場合には記載されませんので相続登記の際には欠格事由に該当する旨の証明書を作成します。

こちらは事務手続き上の話が絡むのですが、廃除する場合には、家庭裁判所等での手続きがありますので、その結果が戸籍にも反映されます。欠格は何も手続きをしなくても法律上相続権を失っているので戸籍等に結果が反映されているとは限らないからです。

廃除の方法

相続人を廃除するためには、家庭裁判所に申し立てる必要があり、次の2通りの方法があります。

1.被相続人が生前に自分で家庭裁判所に相続人廃除の申立てをする

2.遺言書で相続人廃除をする

遺言書で相続人廃除をするときは、被相続人は実際に手続きをすることが出来ませんので、遺言書で指定された遺言執行者が代わって家庭裁判所に相続人廃除の請求することになります。ですので、2.の方法をとる場合には必ず遺言執行者を選任する必要があります。

廃除はどんな場合に認められるのか?

被相続人に対して虐待をした場合、重大な侮辱を加えた場合、またはその他の著しい非行があった場合に相続人の廃除ができると法律上定められています。

殴る蹴るなどの暴行を加える場合はもちろんですが、介護が必要であるのに適切な介護をしない場合も虐待にあたります。著しい非行というのは、事件を繰り返して起こしたり、定職に就かず被相続人にお金の無心をし続けてるなどです。単なるケンカでは認められません。

相続人廃除の申し立ては認められづらい!?

相続人として廃除されると、相続人は最低限の生活を保障する「遺留分」も剥奪されます。そのため家庭裁判所はかなり慎重に相続人廃除の審議をする傾向にあります。