第83回相続コラム 具体例で学ぶ遺言でマンションを相続させる方法

遺産の中で大きなウェイトを占める不動産。今回はマンションを遺言で相続させる際の注意点を具体的な書式例をもとに解説いたします。
妻にマンションを相続させる
具体例として、マンションを所有する遺言者が、「妻にマンションを相続させる」内容を例に、遺言書の文例を記載します。遺言書に区分所有のマンションについて記載する場合、物件の特定のために細かい記載をすることが望まれます。
区分所有とは、マンションを一棟まるごと所有しているのではなく、自分の住居に利用している占有部分のことを指します。
遺言書書式例
遺 言 書
遺言者経堂太郎は以下のように遺言する。
1.遺言者が所有する財産のうち、次の不動産を遺言者の妻経堂花子(昭和○○年〇月〇日生)に相続させる。
一棟の建物の表示
所在 世田谷区経堂〇丁目〇番地10
建物の名称 ○○○○経堂
専有部分の建物の表示
家屋番号 経堂〇丁目 〇番10の○○○
建物の名称 401
種類 居宅
構造 鉄筋コンクリート造1階建
床面積 4階部分 ○○.○○㎡
敷地権の表示
土地の符号 1
所在及び地番 世田谷区経堂〇丁目〇番10
地目 宅地
地積 ○○○○.○○㎡
敷地権の種類 所有権
敷地権の割合 ○○○○○分の○○○
令和2年8月14日 経堂太郎 ㊞
区分所有マンションを遺言で相続させる際のポイント
区分所有のマンションの場合、「一棟の建物」、「専有部分の建物の表示」、「敷地権の表示」と3つに分けて、ここに記載した項目を登記事項証明書の内容のとおりに記載するのが一般的です。しかし、敷地権が登記されていないマンションや、複数の土地の敷地権が登記されているマンションなども珍しくありません。遺言書を作成する前提として最新の登記事項証明書を取得し、内容を確認することが不可欠です。
遺言書はどの形式であっても、相続登記手続の際に重要な添付書類となるため、誤記は極力避けなければなりません。遺言書に不動産についての記載をする場合は、司法書士に文面のご相談をすることを強くお勧めします。
当事務所でも遺言書に関する相談を幅広く承っております。お気軽にご相談ください。
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