相続コラム

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第41回相続コラム 相続の落とし穴!? 子どもがいない夫婦の相続問題2

第41回相続コラム 相続の落とし穴!? 子どもがいない夫婦の相続問題2

前回のコラム「第40回相続コラム 相続の落とし穴!? 子どもがいない夫婦の相続問題1」で、子どもがいない夫婦の相続時に「配偶者の父母が存命のケース」を解説しました。子どもがいない夫婦ならではの相続問題です。今回のコラムでは、子どもがいない夫婦について「配偶者の兄弟姉妹が相続人になるケース」を解説します。

実際相続で問題になりやすいケース

例えば夫が亡くなった時、夫の両親が生存していることは少なく、子供がいない夫婦で現実によく起きるのは、夫に兄弟姉妹がいて、妻と夫の兄弟姉妹が法定相続人となるケースです。
この場合、民法上定められた法定相続分として、妻が4分の3、兄弟姉妹が4分の1の財産を取得することになります。

夫が亡くなった後の妻が、夫の兄弟姉妹と遺産分割協議をしなければならないのは大きなリスクです。例えば、夫の主な遺産が夫婦で長年暮らしていた自宅不動産4000万円相当のみだった場合、妻が自宅不動産を全て相続する内容で遺産分割協議を成立させるためには、その4分の1相当の金員1000万円を兄弟姉妹に別途支払わなければならない可能性があります。相続財産の内訳として不動産(自宅)の割合が高い場合は、現金を用意するのは容易ではなく、特に問題になります。

妻と夫の兄弟姉妹が疎遠であることは珍しくなく、このような遺産分割協議を成立させるために家庭裁判所の調停手続を利用したり、弁護士に依頼したりせざるをえないケースも少なくありません

兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子である甥や姪が法定相続人となる(代襲相続)点にも注意が必要です。妻から見て兄弟姉妹よりもさらに疎遠で他人同然だったとしても、甥や姪が夫の法定相続分を取得するのです。前述の配偶者の兄弟姉妹よりも遺産分割協議が難航することも容易に想像がつきます。

親族関係なので円満に話し合いで協議が整うこともありますが、相続財産という大金が絡むとどうしても問題が起こりやすいのです。

誰に財産を残すのか?

多くの人が自分の遺産は兄弟姉妹や甥、姪ではなく配偶者にその全てを残したいと考えるのではないでしょうか?残された配偶者が不自由なく暮らすことや住み慣れた自宅にそのまま住めるようにと考えるのではないでしょうか?

子供がいない夫婦の当事者がそのようなご希望をお持ちなら、遺言書の作成はもはや不可欠といえます。民法上、兄弟姉妹には遺留分が認められていません「配偶者に全て遺産を相続させる」というシンプルな遺言を作ってさえおけば、兄弟姉妹や、甥、姪等のことを一切考慮することなく、遺産は全て配偶者のものとすることができるのです。

何の手立てもないまま夫婦の一方が亡くなると、残された配偶者は一人で遺産の預金口座からお金もおろすことさえできません。遺言書があれば残された配偶者の負担は大きく軽減されます。子供がいない夫婦には遺言書の作成を強くお勧めします。

当相談所でも、子どものいない夫婦の方に、残された配偶者の方が安心して暮らせるよう遺言書の作成相談や、遺言の執行などをお手伝いしております。前述のようなリスク回避のためにもお気軽にご相談ください。