第300回記念相続コラム 相続における2025年問題の到来-今こそ「遺言書」で家族の未来を守るとき

相続コラム

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第300回記念相続コラム 相続における2025年問題の到来-今こそ「遺言書」で家族の未来を守るとき

第300回記念相続コラム 相続における2025年問題の到来-今こそ「遺言書」で家族の未来を守るとき

新年、明けましておめでとうございます。経堂司法書士事務所 代表 高橋朋宏です。皆様のご愛顧のおかげで、めでたく2025年を迎えることができました。厚く御礼申し上げます。

今回の相続コラムは、第300回記念の特別版でお送りします。

振り返れば、2020年12月11日の「第100回記念相続コラム 相続と遺言のこれから」では「2025年問題」を取り上げました。

あれから月日は流れ、「5年後の話」だと思っていた2025年が到来。社会構造が大きく変化する2025年問題は、今まさに”相続”に深く関わろうとしています。

「自分の亡き後、家族で揉めてほしくない…」「遺言書を作っておいた方がいいとは聞くけれど、どうしたらいいのだろう…」そんな悩みを抱える方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回のコラムでは、当事務所における相談事例の傾向を踏まえ、2025年問題と相続の関係、それに関連して、私が特に推奨している「遺言書」の重要性について解説します。

この記事が、皆様の大切な人の未来を守るきっかけになれば幸いです。

 

2025年問題とは何か

2025年問題とは、いわゆる”団塊の世代”と呼ばれる1947~1949年生まれの方々が、2025年には全員が75歳以上の後期高齢者になることで、医療や介護、年金などの社会保障費が急増すると懸念されている問題です。そしてこの2025年問題は、医療や介護だけでなく、「相続」にも大きな影響を及ぼすと考えられています。

なぜなら、団塊の世代の方の多くは、現役時代に日本経済の成長とともに資産を築き上げてきました。そのため、今後は多くの方が「自分の財産をどう分けるか」という問題に直面することになるからです。

2025年問題が相続に及ぼす影響

相続トラブルの増加が懸念される理由

今後、団塊の世代の方々が次々と相続のタイミングを迎えることで、「相続に関するトラブル」が増加することが懸念されます。

主な理由は次のとおり。

1. 相続件数の増加

団塊の世代の人口は非常に多いため、相続が発生する件数自体が増えると予測されます。単純に相続の「数」が増えることで、トラブルも増えると考えられます。

2. 財産の多様化と複雑化

近年、自宅や預貯金だけでなく、株式や投資信託、投資不動産など、資産が多様化・複雑化するケースが多く見られます。財産の種類が増えるほど、分割の方法や評価額の算定など、相続手続きが複雑化する傾向にあります。

3. 家族構成の変化

昔と比べて核家族化が進み、親戚付き合いが希薄になったり、離婚や再婚などにより複雑な家族構成のケースが増えたりしています。その結果、自分の知らないところで相続が発生し、いつの間にかトラブルに巻き込まれてしまうケースも少なくありません。

遺言書の重要性

これらの相続トラブルを防ぐため、私が特に推奨しているのが「遺言書」の作成です。
遺言書を作成することで、次のようなメリットを得ることができます。

遺言書作成のメリット

1. 遺産の分け方で家族が揉めるリスクを減らすことができる

遺言書を作成することで、「遺産分割協議」を避けることができます。これにより、残された家族が余計なストレスを抱えるリスクを大幅に減らすことができます。

2. 法定相続人以外の人にも財産を残すことができる

例えば、内縁のパートナー、お世話になった人や団体など、相続人ではない相手に財産を残したければ、遺言書を作成する必要があります。

3. 残される人に「想い」を伝えることができる

遺言書には、「付言事項」と呼ばれる「何を書いてもいいパート」を作ることができます。いわば「お手紙」のようなパート。人生最後のラブレター。そこには、遺言書を作った理由など、何を書いても構いません。自身の最後の「想い」を綴ることで、遺言の内容への納得を促すことができます。

おわりに

2025年が到来した今、相続対策は待ったなしの状況です。特に、遺言書の作成は「元気なうちに動き出す」のが肝要。心身ともに健康なうちに、家族と話し合う時間を持つことが大切です。

「自分の財産が、自分の望む形で相続される」
家族全員が安心して暮らせる未来のため、重要なことです。
それを実現するためのサポートに、私たちは日々取り組んでいます。

当事務所では、相続や遺言に関する相談を幅広く受け付けております。相談は初回無料ですので、相続や遺言についてわからないこと、お悩みごとのある方は、お気軽にご相談ください。