相続コラム

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第27回相続コラム 意外と知らない遺贈義務者とその負担とは?

第27回相続コラム 意外と知らない遺贈義務者とその負担とは?

遺言によって財産を譲り渡すことを遺贈といいます。遺言である以上、その内容が実現するのは遺言を書いた本人が亡くなった後ということになります。では、その内容を誰がどのように実現するのか、遺贈の内容を実行する遺贈義務者について今回は解説していきたいと思います。

遺贈義務者とは

遺贈に伴う財産の引渡しや各種手続きなどを実行する義務を負う者が遺贈義務者です。
この遺贈義務者になるのは、原則として相続人になります。

たとえば、遺言で特定の財産を第三者に遺贈する場合、実際に遺言の内容を実行するのは相続人になります。
相続人が目的物を引き渡す義務をその第三者に負うことになります。
遺言を書いた本人が亡くなっている以上、その相続人が遺言に関する内容を実行する義務を負うのはなんとなく想像できるのではないでしょうか。

遺贈義務者が相続人以外になる場合

原則として遺贈義務者は相続人がなるのですが、例外的に、相続人以外のものが遺贈義務者になる場合があります。

1.相続人がいるのか不明な場合

相続人がいるのか不明な場合には、相続人がなることはできないので、相続財産管理人が遺贈義務者になります。相続財産管理人は家庭裁判所に選任されます。

2.遺言執行者が選任されている場合

遺言などによって遺言執行者が選任されている場合には、遺言執行者が遺贈義務者となります。
遺言執行者が選任されている場合には、その遺言執行者は相続財産の管理やその他遺言の執行に必要な切の行為をする権利義務を持つことになりますので、相続人が遺贈義務を負う必要はありません。

3.包括遺贈がなされた場合

包括遺贈とは、遺産の全部または一部を割合をもって示し対象とする遺贈を言います。
例えば、全財産を譲るとか、全財産の半分を譲る、などといった遺贈です。

包括遺贈を受けた人は、相続人と同じような立場といえるので、相続人と同じように遺贈義務者となります。

遺贈義務者が追う担保責任とは

遺贈義務者は、担保責任というものを負うことになります。
担保責任とは、難しい法律用語なのですが、例えば、特定の物を贈与する場合に、実は気付かないような不具合があった場合に、その不具合に対して保障したり賠償したり、不特定の物を贈与する場合に、不具合のないものに取り替えて引き渡さなければならないといった義務をいいます。

遺言の内容を実現する義務を負った遺贈義務者は、この担保責任も負うことになるので、場合によっては重い負担となります。

遺贈義務者の担保責任の軽減

2020年4月1日から施行される改正相続法では、遺贈義務者の担保責任が軽減されることにります。

改正法施行後には、遺贈義務者は、遺贈の目的である物又は権利を、相続開始の時(その後に当該物又は権利について遺贈の目的として特定した場合にあっては、その特定した時)の状態で引き渡し、又は移転する義務を負うとされ、相続開始寺の状態で引き渡せばよいことになりました。

ただし、遺言者がその遺言に別段の意思を表示したときは、その意思に従うことにはなります。