相続コラム

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第32回相続コラム 新しい遺留分侵害額請求とは?

第32回相続コラム 新しい遺留分侵害額請求とは?

第30回、第31回相続コラムにて、遺留分についての解説をしてきました。今回は令和元年7月1日法改正に伴い新しくなった遺留分侵害額請求について解説していきたいと思います。

遺留分については「第30回相続コラム しっかり押さえたい遺留分の基本」
改正前の遺留分減殺請求権については「第31回相続コラム 遺留分を取得するための遺留分減殺請求とは?」をご覧ください。

遺留分侵害額請求とは

令和元年7月1日施行の改正法により、遺留分が金銭債権化され、遺留分減殺請求が遺留分侵害額請求に変更されました。

遺留分とは、前々回に解説したとおり、遺産の取り分のことを言います。仮に相続財産が全部現金であり、遺留分として相続財産の2分の1認められる場合、その相続財産の現金の半分が遺留分となり、特に問題はなさそうです。

では、相続財産が仮に不動産のみであった場合はどうでしょうか?
このような場合、改正前の法律に従うと、遺留分権利者は自己の遺留分を主張することは可能ですが、遺留分は純粋に「遺産の取り分」を指すのみであったので、遺留分義務者と遺留分権利者との間で目的の不動産が共有状態になりかえって権利関係が複雑化し紛争に発展してしまうことがありました。

その問題を解消するために改正後の法律では、遺留分侵害「額」請求として遺留分を金銭債権化しました。つまり今年の7月1日からは、遺留分権利者は遺留分義務者に対し、遺留分侵害額相当を金銭で支払うことを請求できることになります。

したがって、上のケースでは、遺留分義務者が不動産をそのまま所有し、遺留分を請求する遺留分権利者が自分の遺留分をお金で請求できることになります。

逆に、遺留分義務者は遺留分権利者へ支払わなければならない侵害額相当の金銭を用意しなければならなくなったことにも注意が必要です。